コーヒーをゆっくり飲む時間をくれ

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残業しないでみんなビール飲もう

「わたし定時で帰ります」矢野帰子

わたし、定時で帰ります。

わたし、定時で帰ります。


泣けるような、むかつくような、面白いような、そんな色々な感情を抱えながら読みました。

めっちゃ面白かったです!

キャラクターがすばらしく、いままでわたしが読んだお仕事もの小説の中で上位ランクイン!

仕事中毒のやつ、有給なんて取るな!っていうやつ、定時までダラダラして定時すぎてからぼちぼち仕事しだすやつ……
残業しないで帰るってことは、いかに生産性を高めて仕事をするかってことですよね。だから、主人公の結衣は生産性を高めつつ、必死に仕事してるわけですが、次第に残業して当然という空気になっていく……

おばさんがこんなこと言うのもナンですけど、ほんっと仕事しない(邪魔してくる)おじさんって一定数いますよね……
そんなおじさんや若者にいらいらしつつつ、主人公の奮闘ぶりに手に汗握ってしまう、そんなお仕事小説でした!

この小説の良いところは、日本人は働きすぎ!残業は悪!と言っているだけではなく、上の世代が残業をしなければいけなかった時代にも触れつつ、時代をつくったおじさんたちを肯定しているところではないでしょうか。
餃子のおじさんのセリフ
(あんなに働いたのに、負けたのかな、俺たちは」に少しホロリときました)

それでも、体を壊しながら働くのは間違っているのではないかというメッセージを感じました。

わたしのお父さんも、残業当たり前で働いている人だったので、そのあたりにとても共感できました。

エンタメとして話が面白いのももちろん、時代感にも富んだお仕事小説でした。

面白いからみんな読んでー!!!

いま、日本は世界各国に比べて、長時間労働のわりに生産性が低いという話をよく聞きます。
わたしも転職活動中ですが、子供がいるので残業があまりできないことを伝えると、やはり良い顔はされません。
でも、残業して当たり前という意識がなくならない限り、日本には未来はないような気もします。

お金を学ぶ、世界を学ぶ

「おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密」高井浩章

おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密 (しごとのわ)

おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密 (しごとのわ)


お金を学ぶというよりも、経済や社会のことを学ぶ本。
このような、経済や社会や仕事とお金のことを、わかりやすく小説形式で読ませてくれる本は他にはないのではないでしょうか。

複利って何?とか、投資とは?とかそういうことを、主人公たちと先生が話をしていく本かと思ったらそうではありませんでした。
稼ぐということや、色々な仕事について、世界のこと、経済のこと、広い意味でお金と関わることを考えていく本です。

お金に興味があるけど、よくわからないという人や、手っ取り早く投資の基本が知りたい!というような人にはオススメしません。
その答えは、この本にはないからです。
そういう表面的な話を読みたかったら、他にいくらでも参考になる本があるので、そちらを読んだ方がいいと思います。

中学生だという設定でも、頭が良すぎる主人公ふたりと謎の先生とのかけあいで話が進みますが、小説形式なので読みやすい。
キャラクターの家族と仕事が絡むストーリーが単純に面白いので、経済とかよくわからないという人もすらすら読めるはずです。

子供向けの本のようですが、大人が読んでももちろん面白い。
わたしは信用創造という言葉を、はじめて聞きました。

フツー上等。
フツーが経済回すんですよ。

キレイなママのぶっちゃけエッセイ

「女たちの武装解除小島慶子

VERYで連載されている、VERYらしからぬぶっちゃけエッセイが気になり、読んでみました。

この本の出版は2012年8月。収録されているエッセイの一番最初は2010年11月号のもの。
わたしがVERYで小島さんのエッセイを読み始めたのは、2018年から。
8年もの歳月が経っていますが、小島さんのテイストは変わらず。

VERYという主婦マウント雑誌に掲載されているとは思えない、セレブママをぶった切るようなエッセイが炸裂。
小島さんとわたしの立場や立ち位置は、もちろんまったく違いますが、共感できるところが多数。
ママ自慢エッセイとかではないので、楽しく笑いながら読めました。

わたしはVERY読者ですが、キラキラした世界を塀の向こう側から見るような感じで毎号読んでいます。
雑誌VERY嫌い!という人の意見をよく見かけますが、このエッセイを掲載している時点でかなり好感度高いんではないでしょうか。
雑誌の後ろの方にそっと掲載されているならまだしも、前の方にどーんも掲載されています。

雑誌全体から「美しい妻であり、ステキなママであること」を感じるのに、エッセイでは「美しい妻である必要もないし、ステキなママである必要もない」って書いてありますもん。

それに、小島さんも書いていますが、これが40台向けの雑誌「STORY」になると、恋愛、女子会、離婚、自立という言葉がが見出しに躍り出てきます。
そう、40代にしてやっと、もう一生懸命背伸びする必要はないと雑誌が言ってます。
だから、30代もそんなに頑張らなくていいんじゃない?と声が聞こえてくるような、そんな気がします。
そう思いながらVERYを読むと、ちょっとVERYへの印象も変わるんじゃないでしょうか?

ちなみに、この本に書かれているトイレバトルとまったく同じ状況に巻き込まれたことがあります。
みんな、あるあるなんだなあ……と妙に安心してしまいました。

子連れで出戻りがいちばんの親孝行

「中島ハルコの恋愛相談室」林真理子

中島ハルコの恋愛相談室

中島ハルコの恋愛相談室


漫画雑誌ココハナに掲載されていた漫画が面白すぎて、作者は……と見ると林真理子原作、東村アキコ作画となっていたので、原作を読みたい!と思って読了。
もともと林真理子先生のエッセイは好きな方なのですが、この作品も痛快で面白い!

なんせ主人公である中島ハルコ(52歳)のキャラクターが強烈!
男と女の恋愛のもつれた糸をばっさばっさとぶった切る!
アオリ通り、読むとためになる、元気になる、超実用的恋愛小説。

10本の短編が収録されていますが、どれも内容が濃い笑
どの登場人物も、林真理子先生の周りにはこういう人が実際にいるんだろうなあ…というリアリティさ。(おそらくモチーフにはしているんでしょうが…)

わたしが響いた言葉はひとつ。

「(略)それに別れたってどうということないでしょ。子供でもできれば万々歳よね。子連れで出戻りっていうのが、今はいちばんの親孝行なんだから」

子連れで出戻りがいちばんの親孝行!!



これ、未婚女子も既婚女子もみんな読んだ方がいい。

もちろん原作も面白いんですが、漫画も東村アキコ先生なだけあって面白い!この二人を持ってきた編集さんは天才か!
ぜひ漫画も読んでみてください!

学力は家庭環境が大きく関係している

「学力の経済学」中室牧子

「学力」の経済学

「学力」の経済学


最近、子育て関連の書籍を読んでいるので、有名なこの本も読んでみました。
よくある教育の通説ではなく、統計に基づいて論じられているので納得。

著者も冒頭で述べていますが、教育評論家や子育ての専門家と呼ばれる人たちの個人的な経験に基づいての主張より、経済学がデータを用いて明らかにしている教育や子育てに関する発見は、教育評論家や子育て専門家の指南やノウハウよりも、よっぽど価値があるとわたしも思います。

・どのような教育がいいかという問いへの回答は、教育される本人の特性や能力。環境などさまざまな要因によって左右される
・どこの誰かが子育てに成功したからといって、同じことをしたら自分の子どもも同じように成功するという保証は、どこにもない
・教育経済者の著者が信頼を寄せるのは、たった一人の個人の体験記ではない。個人の体験を大量に観察することによって見出される規則性である

まとめるのは大変なので、みなさんご自身で読んでいただくとして、以下はわたしに響いたところを抜き出しました。

・ご褒美で子どもをつっても良い
→「テストでよい点を取ればご褒美」というアウトプットより、「本を読んだらご褒美」というインプットにご褒美を設定した方が効果がある。ただし、家庭教師など勉強の仕方を導くメンターがいた場合は、アウトプットでも効果あり。

・子どもが小さいうちは、トロフィーのように、子どものやる気を刺激するような、お金以外のご褒美を与えるのがよい
・「あなたは頭がいいのね」と子供のもともとの能力をほめるより、「あなたはよく頑張った」と努力を称賛するほうが効果的。成績が悪かった場合、努力が足りなかったのだと考える。

・テレビやゲームをやめさせても学習時間はほとんど増えない

・勉強には、男の子なら父親が、女の子なら母親が関わるとよい

・学力の高い友だちと一緒にさえいれば、自分の子どもにもプラスの影響があるだろうと考えるのは間違っている

・子どもや若者は、飲酒・喫煙・暴力行為など反社会的な行為について、友人からの影響を受けやすい。
また、生活習慣も影響を受けやすい。

・子どもが小学校に入学する前の就学前教育がもっとも収益率が高いが、IQの差は小学校入学とともに小さくなり、8歳前後で差がなくなる

・就学前教育で重要なのは、IQテストで測られる認知能力ではなく、「忍耐力」や「社会性」「自制心」「やり抜く力」などの非認知スキル、非認知能力である

・少人数学級は学力を上昇させるには費用対効果が低い

・行き過ぎた「平等主義」が格差を拡大させる
→子供の学力には、遺伝や家庭の資源など、子供自身にはどうしようもないような要因が大きく影響している。しかし、平等主義的な教育の元では、こうした現実にはあまり目が向けられることはありませんでした。その結果、子どもは、本人が努力しさえすれば教育によって成功を得られる、別の言い方をすれば、成功しないのは、努力をせずに怠けているからだと考えてしまい、不利な環境におかれている他人を思いやることのないイヤなタイプの人間を多く育ててしまっている

・遺伝や家庭の資源など、子供自身にどうしようもないような問題を解決できるポテンシャルを持つのは教員である

子育て時代は、一度この本を読んでおいて損はしないと思います。

この本を読んで、教育は数値化できない、というようなことはないということを感じました。
教育にエビデンスを。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

当たり前だけど、目標を可視化すること

「ブレインプログラミング」アラン・ピーズ

自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング

自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング


プログラミングの本を探していて、なぜかたどり着いたこの本。
もちろんプログラミングの本ではなく、目標を可視化すれば夢は叶う的な本です。
よくある本かと思いながら読んでたんですが……
なんか……やる気が出てきました笑

何でしょう…目標を可視化するとか、目標は期限を決めるとか、いままで読んだことのある自己啓発本に書いてあることばかりのような気もするのですが、なぜか頭に入ってくるので、本の冒頭でよくある自己啓発本かよ……と思った人も、ぜひ最後まで読んでみてください。

以下は、自分メモ。

・やりたいことリストをABCリストに分ける。
Aリスト→いまの自分にとってもっとも大事だと思うこと
Bリスト→いまの自分にとって大事だと思うが、決断にもう少し考える時間が欲しいもの
Cリスト→挑戦してみたいがまだわからない、できたら達成したいこと

・目標は肯定的に書く
→目標を肯定的に書くと、脳にイメージがわいてやる気が起こるが、何かを否定する書き方で書くと、イメージがまったく浮かばないので、やる気も起こらない

・目標リストは、毎日あらゆる場所で見られるようにする

・目標に関係ある絵や写真を見かけたら、どんなものでも切り抜く

・アファーメーション(自己暗示)で、肯定的な具体的な言葉を自分に言い聞かせる

・数のゲームを楽しむ

特に俳優のジム・キャリーが、売れていない頃に自分自身に出演料として一千万ドルの小切手を書き、5年後の日付を記入したというエピソードは目標の視覚化がいかに大事か物語っているのかもしれません。

とりあえず、目標は肯定的に!というところは、すぐに実行できるので、今後は目標は肯定的に描きたいと思います。

50〜60代のお父さんが好きそうな本

ライフシフト」リンダ グラットン

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)


よ、読みづらい……
外国の方が書いたこういう本ってなぜこんなに字が詰まってて読みにくいのか……
個人のスキルを伸ばす時代、過去のモデルは役に立たないなどは、ホリエモンやその他の人が色んな本ですでに語っているので、特に新しいことは書かれてないかなーと期待していなかったんですが、面白い視点もありました。

マイホームや現金と違う、無形の資産という考え方3つ。

1、生産性資産
→人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ要素
2、活力資産
→肉体的・精神的な健康と幸福のこと。家族やパートナーとの関係など。
3、変身資産
→100年ライフを生きる人たちは、その過程で大きな変化を経験し、多くの返信を遂げることになる。そのために必要な資産が変身資産。新しい経験に開かれた姿勢を持っていること。

特に2と3は、大事にしていかないといけないなーと感じました。
2の資産が少ない人が熟年離婚とかされてるんでしょうね…
上記の3つに加え、キンコン西野さんなどがよく言っている信用資産が今後人生を生きていく上で大事にしなくてはいけないかなーと思っています。

1945年生まれ、1971年生まれ、1998年生まれの架空の登場人物3人の人生シナリオシュミレーションが出てきますが、私たちのこどもは、特に1998年生まれのジェーンのような生き方をしていくのだろうなと思いました。

読みにくいので、パラパラ読みながら、響くところはじっくり読む感じで読むにはオススメな本です。