コーヒーをゆっくり飲む時間をくれ

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これは、ビンボー勇者の記録である。 「バッタを倒しにアフリカへ」感想

「バッタを倒しにアフリカへ」前野ウルド浩太郎

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

今回は、とんでもない表紙写真で話題のこちらの本。

違う本をアマゾンさんで探していたんですが、検索結果の下にこんな本が表示されていたら、ポチっちゃうでしょうよ……

というわけで、ジャケ買いしました。

これは、お金のない博士の、バッタへの愛と格闘の記録である。

幼い頃から、バッタに食べられたいという野望を胸に抱きながら育った筆者。
昆虫に人生を捧げ、気づいたら取り返しのつかないところまで進んでおり、 仕事がないという事態に直面する。
いや、仕事がないというか、日本の研究者は、派遣社員のようなポスドクと呼ばれる任期付きの研究職を転々としながら食いつないでいく。

日本の研究者って、ほんと大変…もう少し何とかならないものなのか…

「あのファーブルですら昆虫の研究だけでは食べていけず、教師をして生計を立てていた。」

…そうだね!仕事がないとお金ないし、お金がないと研究もできないね?!

何とかアフリカに行くものの、現地の自然の洗礼を受けたり、肝心のバッタが発生していなかったり…
大変という言葉で表現するのがが失礼何じゃないかと思うくらい大変。筆者の文章のノリが軽いので楽しく読めますが、その苦労は本当に大変なものだと思います。
のちに、京大の若手研究者支援プロジェクトの試験を受けていますが、そこで京大の総長がこういう言葉をかけています。

「過酷な環境で生活し、研究するのは本当に困難なことだと思います。私は一人のは人間として、あなたに感謝します」

夢を追うことの素晴らしさももちろんですが、旅行記として、研究者を目指す若者への資金面でのアドバイス本としても、面白い本だと思います。

つうか、この本普通に面白いんだよ!

ほんと全編にわたって文章がうまい。書いてある内容も、もちろん面白いんですが、文章がうまいのですらすら読める。しかも、ちょこちょこと小ネタを挟んでくるので飽きずに読めます。
筆者は秋田出身とのことですが、関西人の間違いではないだろうか……

最後に、筆者の運転手兼、アシスタント?のティジャニに親近感わくわ〜と思って読んでたら、ブログにこんな写真が。


新年のご挨拶 2017年 - 砂漠のリアルムシキング



すごいなアフリカ。