コーヒーをゆっくり飲む時間をくれ

育児と仕事をこなしながら、日々の記録を残すブログ。趣味満載です。 懸賞好き ゾンビ好き 洋ドラマ好き 読書好き リアル脱出ゲーム好き

声優志望者への熱いエールをあなたに

「声優に死す」関智一



自身の、養成所時代からプロになるまでのエッセイ。

表紙のイラストがあまりに本人そっくりだったので、手に取ってしまった(笑)

関さんは、Gガンダムの主人公役から知ったんですが、声優だけで食えるようになったのは、この2年後というのはびっくり。

声優はランクシステムなので、有名作品の主役でも端役でもギャラには関係なし。
知名度が上がれば、指名での仕事もくるので、主役を演じる意味はあるが、収入面では本当にシビア。
特に最近は、アニメの本数も多いので、主役を演じたところで「そんなアニメは知らない」と言われてしまう…

そんな声優の厳しさも、しっかり書かれているので、声優志望者は絶対読むべき!
声優の厳しさだけではなく、演技とは、演じるとはどういうことか、ということも書かれているので、声優だけではなく、演者を目指す人には参考になるかも。

この本を読んで、声優は厳しいなあ…なれるかな、と思う人は声優を目指すのはやめたほうがいい。
そんな本です。


ただ、関さんが、この本を執筆したのは、声優は厳しいぞ!生半可な覚悟で来るな!ということを言いたいからではないのです。

本の中にも書かれていますが、

「最後に、声優を目指す皆さんに伝えたいのは、「声優を目指すことは人生の一部」と考えるということです。」

なんとなく声優を目指した人が、声優になれなくても、それは自業自得。
しかし、本気で取り組んだ人も同様に声優になれないことが多々ある。しかし、だからと言って声優を目指すな、とは言えない、とのこと。

「なぜなら、後者の場合には、人生という大きな視点で見ると、声優を目指した時間は、あとで振り返ってみてもかけがえのない時間になるはずです。」

「真剣にプロ野球選手を目指した高校球児の夢が叶わなければ、彼の高校3年間は、最初から歩むべきではない道なのでしょうか。」

「つまるところ僕は、何度も何度も書きましたが、声優を目指したことを皆さんには後悔してほしくないのです。」

なんという、愛に溢れた言葉……!!!
関さん、さらにファンになります!!!


この言葉は、声優を目指す人だけではなく、夢を追う人すべてに向けられる言葉ではないでしょうか。